癒されるラオス、懐かしいラオス、幸せなラオス人、日本が失った大切なものを見つけに行きませんか?ラオスに3年間住んだGKenが知られざるラオスで、美しい自然田園風景や素晴らしい友人を探しに行く旅に誘います。
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乾季作米収穫前
もうすぐ収穫期の乾季作米↑(2008年3月26日、ルアンパバン)

 2011年3月23日、国際連合世界食糧計画(WFP)は、111,000人以上のラオス人に対して緊急に食料援助が必要だと発表しました。

 昨年の干ばつ洪水の影響で、ラオスにおけるコメの生産量が減少したことがその原因としています。

 食料が足りないから食料を援助しようと言う話は、確かに良くある話です。

 私は食料援助ではなく違う援助が必要と考えています。

 ラオスの場合は、貧困国であることに加え、2009年秋の台風の影響を受けた地域で米不足が起きていますので食料援助をしたいところですが、以下のような理由から緊急性がありません。

 1つは、ラオス国内で米が足りないのかどうかです。米が足りない地域は確かにありますが、その理由は米の偏在です。米の流通の問題です。米の援助より優先すべきは、流通への支援です。流通支援により、米の価格が高い地域へより多くの米が流れ込みます。

 2つ目は、乾季作米の収穫がそろそろ始まることです。雨季作米(例年9月から12月に収穫)は主食用がほとんどで余剰分のみが市場に出回りますが、乾季作米は市場に出回ることを想定して生産されています。全体の生産量はそれほど多くありませんが無視できるほど少ない量ではありません。また、乾季作の収穫前には、現在農家に在庫されている米が出回ります。今年は、米のさらなる高値を見込んで例年より多くの米が農家に在庫されているはずですが、そろそろ出回り始めるでしょう。

 3つ目は、ラオスには、米以外にもたくさんの食べるものがあることです。従って、飢餓起きにくい構造になっています。山の恵み川の恵みがたくさんあります。米が無い時は、他の物を食べます。米好きのラオス人にとってはつらいことではありますが、飢餓は起こりません。

 4つ目は、3つ目と関連しますが、ラオス人の米の消費量はものすごく多いので、少々減ったからと言って、それほど困りません。ラオス人の米の消費量は、現在の日本人の米の消費量(年間60kg)の5倍以上です。ピーク時の日本人の米の消費量(年間150kg)の倍以上です。

 以上のような理由から、米の緊急援助より、流通支援、米価格の透明性の確保、収穫時の米の農家在庫支援等の政策が優先されるべきと考えています。

 アフリカの飢餓問題は緊急性が高いものがありますが、ラオスの場合は、ラオス人の発展力の向上に注目した援助をすべきと考えます。


【Bon appétit !】

 Laos needs emergency food aid: WFP(Wed. 23 Mar. 2011)

 More than 111,000 people in impoverished Laos will need emergency food aid before the next harvest, the United Nations World Food Programme said Wednesday.
 Shortages of rice in the communist-run country's south and centre stem from a combination of weather factors last year - dry spells, a late rainy season and flash floods.
 WFP is now raising funds to support an emergency rice distribution probably in June or July, filling a gap before the harvest which occurs around November.
 In the meantime, villagers will have to use stocks from the last harvest or buy rice in the market but prices are now very high compared to last year.
 A joint study by the WFP and the UN's Food and Agriculture Organization (FAO) said weather shocks "impacted already vulnerable households" in areas that had not fully recovered from Tropical Storm Ketsana in October 2009.
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【2011/03/27 17:33】 | 自然環境、農林水産業
【タグ】 ラオス  飢餓  援助  山の恵み  川の恵み  
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なるほど・・・
じゃ@山の会
妙に納得のいく話ですねー。
専門家のGケンさんならでですね。
で、某機関にはその旨、報告されたのでしょうか?
食料ではなく別の支援が届くことを期待します


じゃ@山の会さんへ
Gken
お元気のことと思います。
国際機関の常ですが、自分たちの仕事を作るために、自分たちの援助の条件に合致していることをアピールする傾向があります。従って、WFPも実態はわかっているけど、食料援助をしないと自分たちのレゾンデートルが無くなるので、このようなことが起こります。食料価格の高騰や食料不足を大げさにさわぐ他の国際機関も同様です。
真に必要な援助が被援助国に届くようにしないと、援助に依存する国の増加を助長することになります。
今日は、的確な書き込みありがとうございます。

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この記事へのコメント
なるほど・・・
妙に納得のいく話ですねー。
専門家のGケンさんならでですね。
で、某機関にはその旨、報告されたのでしょうか?
食料ではなく別の支援が届くことを期待します
2011/03/30(Wed) 14:12 | URL  | じゃ@山の会 #-[ 編集]
じゃ@山の会さんへ
お元気のことと思います。
国際機関の常ですが、自分たちの仕事を作るために、自分たちの援助の条件に合致していることをアピールする傾向があります。従って、WFPも実態はわかっているけど、食料援助をしないと自分たちのレゾンデートルが無くなるので、このようなことが起こります。食料価格の高騰や食料不足を大げさにさわぐ他の国際機関も同様です。
真に必要な援助が被援助国に届くようにしないと、援助に依存する国の増加を助長することになります。
今日は、的確な書き込みありがとうございます。
2011/03/30(Wed) 22:12 | URL  | Gken #-[ 編集]
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